yonet77的な雑記帳

日々思いついたネタなどを書き留めておきます

Glovia Order Management (on Salesforce) を使ってみようか (7)

期間が空いてしまいました。継続するのは大変ですね。。(苦笑)
今回はgOMで用意している商品マスタにある「販売リードタイム」のあたりにしてみようかと思います。

販売オーダーにある「要求日」「約束日」って?(+「計画日」も?)

gOMでは商品マスタに販売リードタイムを設定できますが、それってどこで使われてるの?って話です。
販売オーダーには「要求日」と「約束日」という項目が表示されています。
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そもそも「要求日」「約束日」という項目名自体、何を示しているのか分かり難くないかな?なんて思ったり。(まぁ、自分は良く分からなかったですが。。)
それぞれ何を意味しているかというと、こんな感じかと思います。たぶん

  • 要求日
    • 顧客から「この日に欲しいんだけど・・」と要望のあった日付となります。「顧客希望納期」と言っても良いでしょうか。
  • 約束日
    • 顧客から注文のあった商品のリードタイムを考慮して、現実的に納入可能な日付、でしょうか。要求日と合致すれば良いですが、リードタイムが長い場合には、要求日<約束日となることもあるでしょう。
    • ちなみに、販売オーダーに表示されている約束日は、販売オーダーラインの約束日のうち最も遅い日付を表示しています。


なお、販売オーダーラインには、上記2つの日付の他に、「計画日」という日付もあります。
これは出荷に向けて作業開始する日付を意味してるようです。
販売オーダーライン毎に、「要求日」「約束日」「計画日」を持っています。要求日は、販売オーダーの要求日を引き継いでおり、約束日、計画日は商品マスタと要求日から算出しているようです。
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販売リードタイムの設定ってどこでやるの?

gOMで設定する販売リードタイムは、以下の2つがあります。

  1. 商品関連情報での設定
  2. システムポリシーでの設定

では、1つずつ...

商品関連情報での設定

商品関連情報で、以下のセクションで設定します。
※「販売オーダーATP」になります。
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システムポリシーでの設定

システムポリシーで、以下のセクションで設定します。
※「販売リードタイム」「出庫リードタイム」「出荷リードタイム」になります。
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設定したリードタイムは、どんな風に設定されるの?

さて、マスタの設定が完了すれば、準備完了です。というわけで、これがどうやって設定されるのか試してみましょうか。
実際には、販売オーダーラインを作成するときに計算されて、「約束日」「計画日」を自動設定します。
その自動設定ルールは、こんな感じになってるみたいです。

パターン 要求日ー本日 > LT
(顧客要求に間に合う)
要求日ー本日 ≦ LT
(顧客要求に間に合わない)
要求日 要求日 要求日
計画日 約束日ーシステムLT 本日+商品マスタLT
約束日 要求日 本日+商品マスタLT+システムLT


<補足>

  • システムLT
    • システムポリシーにある販売リードタイム、出庫リードタイム、出荷リードタイムの合計値
  • 商品マスタLT
    • 商品関連情報にある販売リードオーダーATP

これを見ると、顧客要求に間に合う場合は、要求日を実際の納期(約束日)にして、それに合わせて計画日を設定する。
要求に間に合わない場合は、本日を起点として、できる限り最短の日付を計画日、約束日に設定する。
といった感じでしょうか。

また、どちらのケースでも、約束日と計画日の差は、システムLTとなっています。
これはモノ(商品)が入手できるまでは、商品に依存するけど、モノが手に入ってからの作業(出庫、梱包、出荷)は、商品によらず一定になる、というgOMの前提があるのかと思います。
ホントのところは知らないけど。。。

あと、システムポリシーの「販売リードタイム」「出庫リードタイム」「出荷リードタイム」は出庫、梱包、出荷処理に関わってくるのでしょうかね?
(そのうち調べられたらいーなー)



では実例も交えてみましょうか。。

システムポリシーのLTは 9日 とします。
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商品① リードタイム:5日
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商品② リードタイム:9日
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といった感じに設定しておきます。
そして、要求日を「3/28」として(本日から15日後)販売オーダーを作って、上記の2つの商品を登録してみますと...

  • 間に合う場合(商品①)

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この商品に関しては、リードタイム全体が 9+5 = 14日で、間に合います。
この場合、

  • 要求日 = 3/28
  • 約束日 = 3/28
  • 計画日 = 3/19(3/28 - 9)

となる、というワケですね。


  • 間に合わない場合(商品②)

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この商品に関しては、リードタイム全体が 9+10 = 19日で、間に合いません。
この場合、

  • 要求日 = 3/28
  • 約束日 = 4/1(3/13 + 19)
  • 計画日 = 3/23(4/1 - 9)

となる、というワケですね。


この後はどうすんの?

顧客からの注文を登録した段階で、マスタから算出した約束日が設定され、それが販売オーダーにも反映されるので、標準的な納期回答が即可能になるかと思います。もちろん、商品毎に精度の高いリードタイムが設定されていれば、精度の高い納期がすぐに回答できるようになるでしょう。

マスタの精度を高めるには、定期的なデータ集計&マスタへのフィードバックが必須です。良い感じにレポートを作っておいて、定期的なデータ集計の手間を極力なくす工夫が必要でしょうね〜。マスタへのフィードバックは・・・まぁ、都度行うということで。。

ただ、マスタを一括で編集して、一括で保存する・・・ってあたりは、Salesforce標準では操作性が悪いので、適宜カスタマイズしたりしながらやりやすい形にもっていくことが大事だと思います。。

あと、レポートに関しては、「Weekly Scheduled Orders By Product Code」というgOM標準のレポートで、商品毎に週単位で作業開始しなきゃいけない分をレポート出力してくれます。
例えば、こんな感じのレポートを作っておいて、社内で共有しておけば、出荷漏れ防止に繋がったりするかと思います。
まー、こうやって色んな切り口でレポートを自由に作れる、ってのがSalesforceの良いところなので、自分好みのレポートを作っておいて活用すると良いかと思います。


今回は、商品マスタの販売リードタイムに関する項目について・・というお話でした。
他の項目はどう使われてたり、どう設定すれば良いか・・?なんて話はそのうち少しずつできればいーなーと思いますが、そのうち運が舞い降りたら。