yonet77的な雑記帳

日々思いついたネタなどを書き留めておきます

Glovia Order Management (on Salesforce) を使ってみようか (5)

今回は・・前回とは違う範囲になりますが、発注/仕入の話でも。。

購買オーダーの作り方

gOM標準では購買オーダーは4通りの作り方が用意されています。

  1. Salesforce標準に沿って新規に作成する
    • 単純に「購買」というタブから新規作成する方法。特に解説も不要なほど単純な方法ですね。
  2. 販売オーダーから作成する
    • 受注した分、仕入れる、という感じでしょうか。やり方は単純といやぁ単純です。
  3. 発注点計画から作成する
  4. MTO/PTO計画から作成する

今回は、「2.」の方法についてご紹介します。「3.」「4.」はそのうち、の予定です。(予定は未定)
販売オーダー/販売オーダーラインを入力した後に、販売オーダー画面にある「購買オーダーを生成」というボタンから購買オーダー生成画面に移動します。(下記の画面 ↓)
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ここで、サプライヤを指定して、「販売オーダーから購買商品リストを生成」ボタンをクリックすると、販売オーダーラインが表示されます。
あとは、単価/非請求理由を適宜修正して、「購買オーダー生成」ボタンで購買オーダーを作成します。
なお、このときに納期を指定しておくと、購買オーダーにセットされます。
また、直送のチェックボックスにチェックを入れておくと、購買オーダーの出荷先を変更することができます。

通常は、購買オーダーの出荷先は「在庫場所」に指定した住所になります。(例えば自社の倉庫とか)
ただ、時には、サプライヤからお客様の方に直接配送してもらう方が良い、というケースもあるかと思います。そんなときにこのチェックボックスを利用します。

ココにチェックを入れておくと、出荷先が販売オーダーの出荷先(つまりお客様の出荷先)となります。サプライヤに、直接お客様に送ってもらうよう指示できる、という感じでしょうか。
ただ、サプライヤから直接お客様に商品が配送されるので、運用上「納品書/受領書」といった書類のやり取りが面倒になるかもしれません。。
そんなときは例えばサプライヤに対して「宛名はお客様、納品元は自社」という納品書を作ってもらって、サプライヤに納品書の代行提出をお願いして「受領書」を持ち帰ってもらう・・なんて運用もアリかと思います。(このあたりはシステムとは関係ない話ですが。。)

ぐたぐた書きましたが、こんな感じで購買オーダー/購買オーダーラインを作成したりします。


購買オーダーの変更とかキャンセルとかは・・・?

購買オーダーを作成するまでは良いですが、その後、お客様からの受注変更により購買オーダーも変更するケースもあるかと思います。
ただ、そのときに、

  1. 購買オーダーラインを変更/削除して、変更に対応するケース
  2. 先に作成した購買オーダーラインの数量をキャンセルしたり、オーダー全体をキャンセルする等して、変更に対応するケース
  3. 追加分の購買オーダーラインを新規に作成して、変更に対応するケース

といった対応が考えられますが、これは購買オーダーの発注状況によって、どれを選択するか決まると思います。
購買オーダー自体は作成したけど、サプライヤにまだ発注してない(=未発注)のであれば、「1.」の対応でも良いですが、サプライヤに発注した後(=発注済)だった場合、「2.」や「3.」の対応が必要になると思います。
※詳しいところまでは分からないですが、発注後の変更は変更内容を保存してサプライヤ側に通知する・・というあたりの話が「下請法」にもあったかと思います。。たぶん。
ただ、サプライヤとの関係によっては「3.」の対応ではなく、購買オーダーラインの数量を増加することで対応しても良いのかもしれません。

ちなみに、gOMでは「未発注」or「発注済」というステータスを明示的に持ってない(オーダー日が入ってたら「発注済」と判断しているのかもしれませんが。。)ので、ユーザは処理する購買オーダーの状況を判断して、どちらを選択しなければならないのか、都度考える必要があります。
このあたりは、もう少しシステムがサポートするようにしても良いんじゃないかなー・・と思いますね。
個人的な印象では、gOMは割と「そこらへんの判断も含めて勝手にやってね♪」というスタンスを取っていると感じてて、ちょっとイマイチに思えます。。

閑話休題。
で、話を戻すと「1.」の場合はフツーに購買オーダーラインを変更したり、削除したり・・と対応すれば良いので、特にコメント不要でしょう。
「2.」の場合はどうするのか?というあたりで、少しハマったところ含めて紹介したいと思います。

購買オーダーラインには「キャンセル」情報を管理する項目が用意されています。
 ↓
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この画面上で、

  1. 一部キャンセルする場合(数量減少など)
    • 「キャンセル理由」に該当する理由を選択し、「キャンセル数」に減らす数量を入力して保存する
  2. 全数キャンセルする場合
    • 「キャンセル理由」に該当する理由を選択し、保存する

といった感じになります。
特に、「2.」の場合には、キャンセル数は変更しないでそのまま保存する、というあたりがポイントになります。僕はハマりました。てへぺろ
(なんでこうしたんでしょうね?)


購買オーダーを受け入れよう!

サプライヤに発注した後、サプライヤから(品質にも問題がなく)無事にモノが届いた場合には「受入」処理を実施します。
購買オーダーを受け入れすることで、在庫数が加算されます。

購買オーダー画面にある購買オーダーラインの関連リスト上にある「受入」ボタンから実行するだけですので、処理自体は単純ですね。
「受入」すると、購買オーダー受入と購買オーダー受入ラインが作成されます。これは単に受入した記録を残すためのデータです。。
購買オーダー受入ラインに対して、必要に応じて商品のロット番号やシリアル番号を割当てたりもします。

※ちなみに、購買オーダ受入を「受入取消」することもカンタンにできます。そして、取消すると、レコードが削除されます。
レコードを削除するのはホントにいいのかな・・?と思わずにはいられませんが、まぁ、そういうポリシーなのでしょう、gOMは。

購買オーダーの「受入」に関しては以上です。
が、運用上、こんなケースも発生し得ます、というお話で。。

「受注残」になって購買オーダーを発行/受入した、その後に・・・

気になったのはこんなケースです。以下、「1.」から順番に処理されていったケースです。。

  1. お客様(A)から受注が入って、gOMに販売オーダー/販売オーダーラインを登録したけど、ある商品(P)の在庫がなくて、「受注残」となった。
  2. 商品(P)が在庫切れなので、商品(P)のための購買オーダーを発行した。
  3. サプライヤから商品が届いて、受入処理を実行した。それによりお客様(A)からの受注分が入庫された。(でもgOMでは自動で在庫引当しない)
  4. その直後に、別のお客様(B)から商品(P)に対する急ぎの注文が入って、そのままgOMに販売オーダー/販売オーダーラインを登録した。
  5. 「3.」にて商品はいくらかは入庫されているので、お客様(B)からの受注については「在庫予約」できた。
  6. その後に「1.」で入力した担当者に、商品(P)が入庫されたと通知がきて、「受注残消込」しようとするも、「5.」にて先に在庫予約されてしまっているので、全てが「在庫予約済」とならず、また「受注残」となってしまった・・・!

普通に考えると、「1.」で登録した受注に対する発注した分を、別の受注が先に在庫引当してしまう・・というのは運用上はちょっとマズいんじゃないかな??と思ったりします。
gOMでは購買オーダーの受入処理は、単に商品在庫に入庫する、という処理でしかないので、それがどの在庫予約に関連しているから、他の販売オーダーが登録されても在庫引当できないようにロックするとか、関連する在庫予約に対して在庫引当まで自動で行う・・・・等という機能はありません。

シンプルに言えば、gOMでは

  • 購買オーダーの受入は、単に入庫する
  • 販売オーダーを作成した時点で、在庫があれば在庫がある分だけ在庫引当する。なければ受注残として残しておく。

という方針にしていると思います。

もちろん、購買オーダー受入ラインから関連する購買オーダライン/在庫予約データを引っ張りだせるので、購買オーダーを受入したタイミングで、トリガで先に受注残消込してしまう・・という手もありますが、カスタマイズが必要です。

購買オーダーの受入後、在庫引当までしたけど、購買オーダー受入を「受入取消」したら・・・?

販売オーダー作成時に「受注残」として残ってしまったために、購買オーダーを発行/受入、そして在庫引当(この場合、gOMでは「受注残消込」処理に該当します)まで行ったはいいけど、その後に何らかの理由で購買オーダー受入を取り消しするとどうなるのかッ・・・!?
 ↓
このときは、既に在庫予約済となったデータはそのまま流れるようになります。すなわち、出荷処理までもできます。
すなわち、「実際にはモノはないけど、システム上は出荷されたことになる」ので、情物の不一致(!)が発生します。

これはなんとも微妙ですねー。。。
購買オーダーの受入取消する際に、受入取消して良い状態と悪い状態のどちらにあるのか、gOMではユーザに判断してもらう想定だと思いますが、ユーザ側だけでやるには、なかなかしんどくないかな・・?と(余計な心配ながらも)少し心配しています。


以上2点について、気になったケースを紹介しました。
このあたりは、例えばChatterを使って、全社で情報を共有しながら、「この購買オーダーが受入されたから、こっちの販売オーダーを受注残消込しておかなきゃ!」とか、「これ、ホントは受入したけど、品質不良で取消したいから、この在庫予約を解除して良いかな・・?」なんていうやり取りを運用で回しながら、なんとか折り合いつけていく感じになるのかな?と考えています。。
もっとうまいやり方があるよ!とかありましたら、教えて下さい〜。m(_ _)m


今回、取り上げられなかったネタについて次回紹介できたらいーなーと思いつつ、今日はこのヘンで。。